牛の個体識別番号、あるいは市町・生産農家名から、コンピューターや携帯電話のインターネット端末を通じて、香川県内で生産された牛肉がどのような飼料給与状況で育てられたかが検索できる。つまりその牛肉のトレーサビリティができるシステムです。消費者の皆さまに、牛肉を安心して召し上がっていただくために確立されました。




 牛の個体識別管理システムのために、国内の牛1頭ごとに与えられる10桁の番号です。牛は生涯この番号によって管理されることになります。同じ番号の牛は存在しません。




 牛肉について、その牛の性別や種別(黒毛和種など)に加え、出生から育成・肥育を経て、とさつ(食肉にするためのと畜・解体処理)され消費者に届くまでの流通経路を記録・保存することで、牛肉の生産流通履歴情報を把握することです。購入した牛肉に表示されている10桁の個体識別番号により、インターネットを通じて調べることができます。




牛の品種は大きく次の2つに分けることができます。
 1)肉用種:肉を作ることを目的とした牛
 2)乳用種:乳を作ることを目的とした牛


1)肉用種
①黒毛和種
 日本で改良された黒毛の和牛。もっとも有名な品種で品質に優れます。

②日本短角種
 日本在来の南部牛をもとに外来種を交配して改良された品種。東海地方で主に飼育されており放牧に適した牛です。

③褐毛和種
 起源は朝鮮牛で、肉質は黒毛和種より劣りますが発育がよく、高知県や熊本県で飼育されています。

④無角和種
 山口県で改良された和牛で、角がない(無角)牛です。肉質は黒毛和種よりやや劣りますが、早期肥育が可能です。

⑤アバディーンアンガス種
 英国(スコットランド)原産の肉牛。成長が早く、外来種の中では比較的肉質に優れています。

⑥ヘレフォード種
 英国(イングランド)原産で頭部が白いのが特徴。肉質面では劣りますが、劣悪な飼育環境や飼料条件でも耐えることができます。アメリカ西部やオーストラリアに普及しています。

⑦その他
 乳用種であるホルスタイン種では、雄牛は去勢され肉用牛として肥育されます。また、搾乳能力の落ちた雌牛も廃用牛(搾乳用としては廃用)ということで肥育され食肉に供されます。


2)乳用種
①ホルスタイン種
 体全体に白と黒の斑紋を持つ、日本でもっとも多く飼育されている牛です。乳用種の中ではもっとも乳量が多い牛のひとつです。

②ジャージー種
 乳量はホルスタイン種より少ないですが、乳脂肪率が高く濃厚な乳を出します。体格はホルスタイン種に比べるとやや小さく、毛色も淡黄色から濃褐色まで様々です。香川県では、大川地区を中心に飼育されており、大川地区はジャージー種全国四大産地のひとつです。


3)その他
交雑種
 一般的には肉用種(黒毛和種)の雄牛と乳用種(ホルスタイン種)の雌牛を交配してできた牛で、肉用として飼育されているもので、品種のことではありません。しかし、肉用種の肉質と乳用種の増体(ぞうたい)の良さを引き継いでおり、低コストで良質な牛肉を生産することができるため、家畜取引市場での扱いも多く、取引区分のひとつとしてこの名前が使われています。




飼料の分類方法は様々ですが、代表的な分類方法は以下のものがあります。


1)栄養価による分類
 基本的には、栄養分が多いかどうかと、消化しやすいかどうかという観点で次の3つに分けられています。

①粗飼料
 容積が大きく水分や繊維量が多く、消化し難く養分含量の少ない飼料のことです。
 (たとえば、サイレージ、牧草、乾草、根菜類など)

②濃厚飼料
 容積が小さく消化しやすい養分含量が高い飼料のことです。
 (たとえば、穀物、イモやマメ、魚粉など)

③特殊飼料
 粗飼料にも濃厚飼料にも分類されないもののことです。
 (たとえば、ビタミン剤、アミノ酸、貝殻など)


2)配合方法による分類
 飼料材料の混ぜ合わせ方法から次の3つに分けられます。

①単体飼料
 単味飼料ともよばれ、1種類のみの材料で作られている飼料のことです。

②混合飼料
 2種類以上数種類の飼料(単体飼料)を混合して作られる飼料のことで、配合飼料にくらべて、養分のかたよりがあり、そのまま給与することを目的とせずに調整されたものです。

③配合飼料
 2種類以上の飼料をある目的(乳量をたくさん出す、良いお肉を作る)のために混合して作る飼料のことです。


3)使用方法による分類
 飼料の使用する対象、たとえば家畜別とか発育段階別などで分けられています。

①家畜別飼料
 乳牛飼料、肉用牛飼料、養豚飼料など家畜の種類ごとに分けられています。

②哺乳・哺育期用飼料
 子畜の誕生から育成の間(哺乳・哺育期)に給与される飼料のことです。

③育成用飼料
 哺乳期を過ぎた子畜の育成時期に給与される飼料のことです。

④肥育用飼料
 育成のあと、その肉を食用にする目的で太らせる時期(肥育期)に給与する飼料のことです。


4)飼料の調達方法による分類
 農家が、どのような経路で飼料を得たかにより次のように分けられます。

①自給飼料
 その牧場で自ら生産し、使われる飼料のことです。牧草、サイレージなどが、これに当たります。

②購入飼料
 購入して消費する飼料のこと。流通飼料ともいわれ、配合飼料、乾草などがこれに当たります。




牛の生産農家はその飼育形態によって以下のように分類されています。


1)繁殖農家
 肉用牛生産農家とも言われ、主に繁殖用(子取り用)の肉用種雌牛を飼育しており、雌牛が産んだ子牛は8~10ヶ月育成した後(雄子牛は生後4ヶ月頃去勢される)、家畜市場へ出荷します。

2)肥育農家
 この農家は、育成の終わった肉用牛(素牛)を購入し、食肉に供するためさらに20ヶ月ほど育てた(肥育した)後、食肉処理場へ出荷します。

3)酪農家
 牛乳の生産を目的に、ホルスタイン種やジャージー種を飼育する農家。乳用牛も出産を経験しないと乳を生産することができないので、酪農家においても子牛の生産は重要です。酪農家で生産された子牛は、雄ならば去勢・肥育され食肉に、雌ならば育成され搾乳牛(乳を搾るための牛)になります。

4)一貫経営農家
 繁殖農家あるいは酪農家で、子牛生産に加えてその後の肥育も併せて行う農家のこと。




1)食肉処理場
 「食肉処理場」とは、家畜を食用に供するために「と畜解体」する場所のことで、「と畜解体」された牛は生体検査や食肉検査(と畜検査)、BSE検査を受けています。「と畜」とは、肉にすることを目的に家畜を殺すことで、この「と畜」や「解体」を行う場所を本来、「と畜場」といいますが、わかりやすく「食肉処理場」と呼んでいます。

2)家畜市場
 「家畜市場」とは、「生きている家畜」を生体で売買する場所のことです。逆に、「食肉卸売市場」や「枝肉市場」は「と畜解体」され、かつ検査に合格した肉(枝肉)を売買する場所のことを指します。




牛肉の等級は、歩留(ぶどまり)等級、肉質等級の2つによって表されています。

①歩留等級
 Aは部分肉歩留(生体から皮や内蔵などを取り除いた枝肉が、生体に占める割合)が標準より良いもの、Bは標準のもの、Cは標準より劣るものを表しています。

②肉質等級
 「脂肪交雑(サシ)」、「肉の色沢」、「肉の締まり及びきめ」、「脂肪の色沢と質」の4項目によって判定され、5、4、3、2、1の5等級に区分されています。

歩留等級 肉質等級
A A-5 A-4 A-3 A-2 A-1
B B-5 B-4 B-3 B-2 B-1
C C-5 C-4 C-3 C-2 C-1

 「讃岐牛」とは、香川県内で飼育された血統明確な黒毛和種で、枝肉が(社)日本食肉格付協会制定の牛枝肉取引規格の「歩留等級A、Bで肉質等級5、4等級(金ラベル)、3等級(銀ラベル)」のものです。





①サーロイン
 牛の背中の肉のうちリブロースに続く部位で小売品質基準で定められている名称です。サー(Sir:鄕)の称号にふさわしく肉質は最高で牛肉を代表する部位です。

②ヒレ(ヘレ)肉
 腰の内側にある細長い筋肉のことです。サーロインの内側にあり肉質に優れ1頭からわずかしか取れないため最高級の部位とされています。きめ細かく非常に柔らかい部位で脂肪が少ないのが特徴です。

③カルビ
 「ばら肉」の韓国語で、あばらの意味です。肋骨とともにカットしたのが骨付きカルビです。脂肪と肉がほどよく混じり焼肉などに向きます。

④タン
 牛の舌を食用として売られていますがこの名称をタンといいます。表面のざらざらした硬い皮は食用に向かないので、よく洗ってから熱湯に浸して剥ぎ取られたものを食用にします。牛の舌は脂肪は多いのですが、硬いので薄切りにするか長時間煮込むと柔らかくなって美味しいです。


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